【佐藤さわ】社会変革実験台 ~ クエストの物語 No.2(中編)

みんなが幸せでいる社会になるように自らが実験台となって新しい生き方を試している佐藤さわさんへのインタビューの中編です。

前編では、佐藤さわさんが行っている社会実験とこれまでの歩みを紹介してきました。

この中編では、社会実験を行っている佐藤さわさんからは今の社会がどのように見えているのかを紹介します。

佐藤さわ
佐藤 さわ(さとう さわ)

Sawa’s Project :
http://sawascafe.com/project/

1971年生まれ、宮城県仙台市出身
「みんなもっと、幸せな世の中へ!」をコンセプトに、Sawa’s Projectを展開中。自らを「社会変革実験台」と名づけて実験生活を送っている。

変容のきっかけとなった出会い

【小泉】東日本大震災以外で自分に影響を与えたことはありますか?

【佐藤さわ】あるよ。Sawa’s Cafe にスピリチュアルな人が来たの。

私は別にそれまでそういうのが好きでも嫌いでも何でもなかったんですよ。でもなんかそういう人たちが来るようになったんですよね。

で、その中でリーダー的な人のうちの一人がある日やってきて、その人のことをとても好きになったの。同い年の女性なんだけどね。

いわゆる教祖様みたく偉そうじゃなく、人間臭く、悩むし、泣くし、ドロドロな人でね。

なんかその人をすごい好きになったの。いいねーこの人って思って。

そして、その人からスピリチュアルとはって教わる機会を得たの。

で、まあかじってみて、あー、別に分けることじゃないんだなって思ったのね。

アプローチが違うだけで、スピリチュアルな人と機械論的な人、みんな目指していることは一緒で、言っていることも結構一緒だなーっていうことを気づいたのね。

心理学と言われて学問・科学の部類となっていても、スピリチュアルで感覚でこうだからこうなのよっていうのも目指すところは一緒。

それぞれが自分を大事にして、そういう世の中になるといいよねっていう想いから出てきているのは一緒。

同じなんだとわかれるようになれたのは、あの人を好きになれたからだと思っているのね。

日本人にとってスピリチュアルってすごくイメージが悪いのね。

日本には宗教学がないから宗教に対するイメージが悪いところで、カルト教団の事件があってイメージが更に悪くって、スピリチュアルがそれにつながる感じがする。

そして、それに実際につながっちゃっているスピリチュアルな人もいる。

だから、スピリチュアルはとても超えて行きたくないところだし、ハードルの高いところなんだけど、たまたまその人を好きになって、色眼鏡抜きにして接してみたら、これもこれでいいじゃないっていうところに行けたのは大きいね。

いま私がスピリチュアルな手法を積極的に使っているかっていうと、まったく使っていないんだけど、その人とのつながりとその人の教えがきっかけにはなった。

だから、世界が広がったという意味では大きなきっかけでしたね。

どちらかではなく両方大事

【小泉】どんなふうに世界が広がったんですか?

【佐藤さわ】例えば、チェンジ・ザ・ドリーム シンポジウムやGCIでもそうなんだけど、バランスって大事なのね。先住民族の叡智でいうとワシとコンドル、両方なのよね。

ちゃんと真実のところに行けた人はみんなそれを言っている。

どっちかって言っていなくて、バランスだって言っている。

本物の人は必ずバランスって言っているんだよね。

だから私はどちらかっていうとそれまでワシ的な考え方しか経験がないから、ワシだけが当たり前と思っていたわけ。

それがコンドルだけの人にあって、私の中ではワシとコンドルの両方に広がったということなのね。

※GCI(ゲームチェンジャー・インテンシブ)
アメリカの非営利団体Pachamama Alliance(パチャママ・アライアンス)によって開発され、オンライン上で参加する「世の中を変えていく者(= Game Changer)のための集中講座(= Intensive)」。日本ではNPO法人セブン・ジェネレーションズが日本語で主催している。

 

※ワシとコンドル
南米の先住民族に伝わる預言。ワシは、とても物質的で人間中心主義的な社会の象徴。コンドルは、より高い精神性を持ち、環境と一体であると感じているような、個人や社会の象徴。今はワシとコンドルが一緒に飛ぶ時代と言われている。

 
【小泉】その広がった目で今の世の中を眺めるとどんなことを思いますか?

【佐藤さわ】やっぱり大多数はワシ的だね。かつての私みたいな人達が数的には絶対に多い。

でも、私がそうじゃないところに足を踏み入れたせいなのか、コンドル的な世界も大事だねとか、例えば経済発展だけじゃなくて自然のことも大事だねとか、そういうふうになってきてる人が増えているんじゃないかなって思っている。

私は運良くコンドル的な世界も知るようになれたので、しかもそのことと最初に戻ると自分の幸福感が増えてることがどうもリンクしているような感じがするので、こちらの方が楽しいよ、幸せだよって思う。

そこをまだ大多数であるワシ的な世界しか知らない人にわかってもらえたらなーって思うね。

私も会計士として収入を得ながら、夜とか土日の時間でチェンジ・ザ・ドリーム シンポジウムのような活動をすることも本当にやれば可能だったはずなのに、もうなんか不器用なんだよね、そこだけ急に(笑)

機械論的な自分とスピリチュアルな自分の統合

【小泉】ワシ的な佐藤さわさんはどんな人だったんですか?

【佐藤さわ】私は会計士として金融機関を担当していたの。そうすると金融機関に、もう危ない貸付先には貸すなって言う立場だったわけ。そこを立ち直させるとかそういうことは全然なくて。

なんでここは利息の回収だけなんですか?元金を回収していないんですか?とか、ただひたすら突っついていくみたいな。

で、金融機関の人がいやこれこれこういうことをしてるから、あと三年は元本の返済は猶予でって言うのを、うーんとかって言う仕事だったの。

何も本質的なところは見ないで数字だけを見ていたから、それも本当に嫌だったの。

人からしたらもったいないって言われるけど、自分からしたらそっちに全然未練がないから、いいのもうこっちだけで!ってしてきたし、そのことについては後悔もないんだよね。

佐藤さわ

【小泉】いまの佐藤さわさんはどうなんですか?

【佐藤さわ】仙台の街中だとまだ家賃がかかるからいまのところに移住してきて、そしたらその移住仲間で税理士を探してる人っていう人がいて、別にそんなの私がやるわーって、やってあげたりしているの。

昔あったことは無駄じゃなくて、しかも新しいつながりの中で活かされるものとして、ありがたいと受け取られるものとして自分の中にスキルが残っていたことを喜ばしく思う。

スキルって使い方だねっていう感じ。

お金をぶんどってやろうみたいなことに使うこと、その当時の自分に対して嫌悪感があったんだなーと今は思うし、そういう使い方をしなければいいだけの話じゃんってね。

スティーブ・ジョブズ、すごいよね。コネクティング・ドット。

ほんとそうよね。いいこと言うわー。

まさにそういう感じです、私も。

チェンジ・ザ・ドリーム シンポジウムのファシリテーター・トレーニングで始まりの儀式があるじゃない。福島ラーニング・ジャーニーに行った時にも儀式的なものがあったのね。

たぶん、それまでの私だったらその時点で、うわっ、うわっ、うわっー!というのがあったんだけど、それよりも前にスピリチュアルな人たちとどっぷりそっちに関わっていたことで、何かを始める前に自然に対して祈りというか、そういうところに想いをはせる、視点を持つという作業が大事なんだということもわかりかかっていたの。

だから、なんかそこで気持ちをシャットアウト、シャッターを閉めずにその場にいれたっていうのも、ああいう人たちと出会う必要があったんだなと思っているのね。

本当に究極のところへ行くと、両方大事。バランス。

そう考えると中庸、昔の人はすごいよね。

先住民とか、みんなわかってたんじゃん。

おもしろい。そういうことが学べている今って超しあわせー!

※コネクティング・ドット
スティーブ・ジョブズ氏が2005年スタンフォード大学卒業式のスピーチで使った言葉。自分の興味と直感に従って巡り合ったもの(ドット)が、後に極めて貴重なものになる(コネクティング)。例えば、スティーブ・ジョブス氏の場合、大学生の頃にカリグラフィー(文字を美しく見せるための手法)の授業に潜り込んだことが、10年後に活かされ、美しい文字を組み込んだコンピューター「マッキントッシュ」が生まれる。

 

※福島ラーニング・ジャーニー
東日本大震災から数年経った現在の福島を訪ね、見て、聴いて、感じて、語りあう、掛け替えのない貴重な学びの旅。そこから学ぶことで、次に何かが生まれることを願って行われています。

 
【小泉】今の佐藤さわさんにからするとスピリチュアルってどういうこと?

【佐藤さわ】取り方てて言うほどのことでもない。当たり前にあることなので(笑)

取り立てて言うほどのことでもないし、好きな人はどっぷりしていればいいし、けど嫌いな人も好き嫌いに関わらずあるから、まあ関わり方は人それぞれというか。そんな感じ。

あの、あるねー。事実。当たり前にあるもの。

私は見えたり聞こえたりする人ではないので、その見えたり聞こえたりする人のことをジャッジするのではなくて、へぇーそうですかっていう感じ。そういうふうに思っているかな。

みんな良かれと思って頑張っている

【小泉】スピリチュアルな人と機械論的な人も目指しているところは一緒とのことですが、どんなところを目指していると思っているんですか?

【佐藤さわ】良かれと思ってしてるということなの。その方がみんな幸せじゃんっていう善意から来ているよね。

だから、チェンジ・ザ・ドリーム シンポジウムにもあるけれど、機械論的なことを進めてきた人たちも本当に悪気はなくて、そうなった方がみんなわかりやすいし、幸せになるし、便利になるとか思って、悪意はなかったっていうのかな。

で、それぞれが信じる、いいと思うものに従ってきちゃった結果、実際はちょっと齟齬が出てきたりもしているから、それに気づけば直していけばいいことだよね。

好きな人もスピリチュアルに行き過ぎて、例えばカルト的な集団が出来て事件を起こしたり、スピリチュアルと宗教は違うんだけど、例えば宗教戦争が起きたりっていうのはやっぱり間違っちゃっているから、そこは間違ったと思ったなら直しましょうよっていうこと。

「直しましょうよ」さえできれば悪は無いっていう感じかな。

例えば原発も発明して作った人は本当にクリーンでよかったと思ったはずなんだよね。だから進めてきた、強力に。

ところがあんなことになっちゃって、悪者扱いになっているけど、そもそもそれを考えた人はそんなに悪気はなかったっていう。

でも間違えたと思ったら直すことができてないから、いつまでも対立しているんであって。

だから、みんな良かれと思ってやって来たっていうところが共通している。

で、その向上心みたいなところが共通で、人間のいいところでもあると思っている。

だからもう一回そこを思い出したらいいと思うんだよね、みんなが。

あのー。何て言うの、いつでもやり直せるっていうこと思い出せばいい。ちょっと違うなと思ったら。

ま、違うなと思わない人がいるから困っているのだけど。

でもその人たちもわかっていないだけで、わかっていないか、わかっているけど違うってことを認められない立場にいるかどっちかで、話せばわかると思うんだよね。違っているねということを。

だからみんな一緒かなーと思っている。

みんな頑張っている!


ここまで、佐藤さわさんから見た今の社会についてお話を伺ってきました。

後編では、佐藤さわさんが目指す社会について紹介します。

どうぞお楽しみに!

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※ 参考サイト

  • Sawa’s Project
  • 「みんなもっと、幸せな世の中へ!」をコンセプトに佐藤さわ自らが実験台になっているプロジェクト。
     

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